NAHUAの由来

NAHUAとはコスタリカを含む中央アメリカに定住しているアステカ族がルーツの先住民のことです。その先住民族を敬う気持ちが、そのままブランド名になっています。
　先住民族であるNAHUAが最初にカカオをすり潰しドリンクにした今で言うココアを"神々たちの飲み物"として見出したと言われています。

NAHUAのロゴマークの意味

先住民族であるNAHUAがカカオ豆をすり潰す時に使用するメタテとマノという道具がナウアチョコレートのブランドロゴマークのモチーフとなっています。（コスタリカのナウア本店に展示されているメタテとマノ。現在では奇麗な形で残っているメタテとマノは数少なくなっています）

NAHUAとの出会い

もう10年以上前のことですがアルゼンチン人であるナウアのCEOであるフアン・パブロはカカオに魅せられ、ブラジル、ドミニカ、エクアドル、ボリビアなど、カカオ農園設立のために、そして自分の経験を積むために、カカオを巡りいろいろな国を旅し続けていました。
そして最後にたどりついたのがここコスタリカ。大自然に囲まれたこの国で、フアンはついにそのカカオに巡り合ったのです。（写真：コスタリカ・アレナル火山）

フレーバー・プロファイル

コスタリカ・ウパラ地区で収穫されるナウアのカカオ豆はトリニタリオ種で独特の力強いカカオの香りが特徴です。バランスがよく、イエローフルーツ、レッド・ベリー、キャラメルの風味を有しています。（写真：ナウア農園のトリニタリオ種のカカオ）

カカオ農園

最初は小規模なカカオ農園から始めました。
しかし大規模農園の産業主義的なカカオ市場にはなかなか入り込むこともできず、苦しい日が続きました。（右奥の男性がCEOのフアン）

負の遺産

コスタリカにはカカオの歴史の負の遺産である奴隷制の名残のような、まだ教育を受けていない、現代農業の知識も経験もない、そして販売ルートも持っていない小規模のカカオ農園が存在していました。彼らがどんなに品質の良いカカオを栽培しても、ただ大規模資本に安く買い叩かれていくためだけの存在でした。

市場主義との決別

そこで２０１０年にフアンは働き方を変えようと決意し、小規模農園の彼らともっと一緒に働けるように手助けをはじめました。
　もっと生産性をあげ、もっと高品質のカカオを作れるように。そしてナウアが彼らのカカオを買い取り公平な価格で輸出することができるように。（写真：カカオの収穫）

チョコレート前夜

長い時間と労力が必要でしたが、ナウアがまわりの小規模農園からカカオを買い取る事業も少しずつ上手く進み始めました。
しかし噂を聞いて、さらにたくさんの小規模な農園からナウアにカカオ豆を買い取ってもらいたいという依頼が増えてきました。　ナウアにはさらに別の市場、そしてさらに別の解決策が必要になってきたのです。（写真：カカオの購入・計量）

チョコレートへの道

そんな時にフアンは、何人かのショコラティエがナウアのカカオ豆を使って、コンテストなどで入賞するようなすごいチョコレートを作っている話を思い出します。（写真：カカオの発酵施設）

Hello ! NAHUA Chocolate !

そして2011年、フアンは小さなチョコレートショップをオープンすることを決め、そこからいろいろな品質を改良したり、スタッフのスキルを上げたりしながら、今日のナウアチョコレートの第一歩を踏み出したのです。（写真：カカオの乾燥施設）

カカオからチョコレートまで

今ではヨーロッパやアメリカでトレーニングを受けた3人のショコラティエが働いていて、イタリア製のナイスな機械を使用して新商品の研究と開発のため、毎日チョコレートを作っています。（写真はショコラティエのキャロル）

チョコレート・テイスティング

ナウアで使用されるカカオはすべてファイン・カカオです。ファイン・カカオはカカオの中でも品質の良いものを指し、特に強い香りを有しています。
そのファイン・カカオで製作されるチョコレートもまた豊かなカカオの香りを発し、酸味は低・中レベル、ナウア独特の深くローストされた食感もまた魅力です。　香料不使用・添加物など一切使わずにカカオにどこまでもこだわった、カカオにまっすぐ向き合うカカオ原産メーカーならではのチョコレートです。

無添加へのこだわり

ナウアのチョコレートは無添加にこだわります。
　生産者が大切に育ててくれたカカオの味を楽しむために、テイストや風味を損なわないために、せっかくのBean To Barチョコレートだから、ナウアのチョコレートは一切の添加物を使用せず、シンプルにカカオと砂糖だけで作り上げます。美味しいカカオにどうしてわざわざ何かを足す必要があるの？（写真：ショコラティエのダニエラ）

香料は必要ありません。

せっかくのBean To Barチョコレートなのに香料を使ってしまっては本来のカカオの香りが台無し。無香料でありながら香料を使ったチョコレートと劣らないくらい、いや、それ以上にカカオの香りを感じる。それがナウアのチョコレートのすごいところです。パッケージをあけると部屋いっぱいにコスタリカの大自然で育ったカカオの香りが広がります！

ソーシャル・インパクト

ナウアの栽培するカカオの品質や味がいいというだけでなく、１７０以上の小規模なカカオ農園を支えているという意味でも社会的にインパクトがあります。Bean to Barを超え、Tree to Barであることの素晴らしさはそこにあります。 　私たちがいて彼らが活き、彼らがいてこその私たちでもあるのです。（写真はファーマーズ）

海を越えて

日本でBean to Barなどカカオ豆にこだわったチョコレートが注目され始めたのはここ最近。しかしはからずしもナウアの軌跡はコスタリカを代表するBean to Barのメーカーであり、カカオの栽培から行っているという点では、それをさらに超えたTree to Barのメーカーとも言えるものでした。

カルロス・キッド

ナウアのパッケージに採用されたこの色鮮やかで躍動感のあるイラストはコスタリカのイラストレーターであるカルロスキッドの作品です。原色を組み合わせた熱帯を思わせる配色、そして中米の古代文明のエッセンスを非常に上手く取り入れた個性的で活き活きと躍動的な構図が特徴です。日本市場向けのチョコレートのパッケージの中には特製のしおりが入っています。

メッセージ

日本市場向けオリジナルチョコレートバーにはそれぞれ栞が入っており、デザイン違いの10枚の栞を揃えると一つの大きなイラストが出来上がるようになっています。パッケージをあけた瞬間に広がるコスタリカの太陽と空気を吸い込んだファインカカオの香り。この用紙にはその香りがついていますので栞としてだけでなく、ムエットとしてもお使いいただけます。